家づくりコラム

【住宅ローンの金利動向】に注目しましょう

平澤亜紀

平澤亜紀

こんにちは。
今回は住宅ローン金利についてのお話です。


メガバンク3行が10年固定型金利を引き上げ

今月1日付で、メガバンク3行が固定型の住宅ローン金利を引き上げました。
長期金利
(10年物国債の利回り)が上昇したためで、固定特約期間10年で0.05~0.10%幅の引き上げとなっています。

引き上げられたのは新規借入の10年固定型の金利で、それぞれ次のとおりです。
三菱UFJ銀行は0.09%幅引き上げ → 3.56%
三井住友銀行は0.10%幅引き上げ → 3.54%
みずほ銀行は0.05%幅引き上げ → 3.30%

一方で、短期金利の影響を受ける変動型の住宅ローン金利は、引き続き据え置きとなっています。

わたしたちにとって身近な北洋銀行、北海道銀行の10年固定型の金利は1.3%となっており、
1年前と比較すると最大で0.25%引き上げられています。

先のメガバンクの長期金利引き上げについては、7月下旬までの長期金利の上昇を理由としており、7/28に発表された、日銀の長期金利の上限引き上げは影響していないということですが、今後長期金利の動きによっては月の途中でも金利引き上げとなる可能性があるとのことです。

以前のコラムでも書きましたが、

借入れをする際、どの時点での金利が適用になるかは金融機関によって異なります。
例えば北洋銀行は、事前審査の申込みをした段階での金利が適用になりますので、もし9月から金利が引き上げられるとしても、8月中に事前審査申込みをした方は引き上げ前の金利が適用となります。

フラット35の場合は、融資実行時=ローン借入月の金利が適用されるため、借入申込時点では適用金利が確定していない、ということになります。

借入れ先として検討している金融機関やローン商品について、どの時点での金利が適用になるのか、予め確認しておくことをおすすめします。

全期間固定型の代表商品「フラット35」の金利は?

フラット推移2023.8.png

推移を見ると、昨年9月から今年3月までは一度も下がることなく上昇を続けていました。
3月末に、政府が「子育て世帯がフラット35を利用する場合」の金利優遇策の検討を始めたことも影響してか、4月に一度大きく下がり、その後はゆるやかに推移しています。

みなさまご存じのとおり、フラット35は全期間固定金利の住宅ローンです。
変動金利メインの商品と比較すると、どうしても金利が高く感じますが、基本的に金利上昇の影響を受けることなく完済まで金利が変わらないことから、返済計画が立てやすいとされています。

一定の条件を満たすことで金利引き下げの優遇が受けられるフラット35Sには【ZEHタイプ】が追加となり、当初5年間は0.5%の金利引き下げを受けることが可能となりました。

長期金利が上昇傾向にある今は、どうしても変動金利にメリットを感じてしまいますが、
ご自身の年齢やお仕事状況、
お子様の教育資金がかかるタイミングやご家族のライフステージの変化なども踏まえ、目先の金利の安さだけで判断せず、自分たちに合うローン商品はどういうタイプのものか、よくよく検討が必要です。

あまり難しく考えすぎる必要はありませんが、これから新規借入を検討されている方はもちろん、現在住宅ローン返済中の方も、経済や金融にかかわるニュースや情報に興味を持ち、今後の金利動向に注目していきましょう。


アシストホームでは、住まいづくりに関わる大切なお金の話についての勉強会や個別相談を行なっていますので、お気軽にお問い合わせくださいね。